比較形象論II

担当教官:三浦 篤
講義題目(夏学期):19世紀フランス絵画研究

本年度の対象は第二帝政期の絵画。大まかな概観と文献紹介の後に、主としてマネに関する二つのテーマを扱う予定。ひとつは《草上の昼食》の美術史的な調査と考察で、最新の研究も参照しながら多元的な分析を示したい。今一つのテーマは「マネとボードレール」で、特に後者の前者への影響という定説の再検討を試みたい。具体的な進め方は参加者の顔ぶれを見てから決めるが、仏語力は必須。


講義題目(冬学期):比較芸術共同研究「マネとマラルメ」

マラルメを専門とする文学研究者(竹内)とマネを専門とする美術史研究者(三浦)による合同ゼミ。画家と詩人の交流から結実した肖像画、美術批評、挿絵などを具体的に検証しつつ、また描くことと書くことの共鳴とずれを慎重に考察しながら、ふたりの芸術家の特質を浮き彫りにしていきたい。ゼミ参加者は、各自の興味と能力の範囲内で問題の掘り下げに貢献することが求められるが、高度のフランス語読解力を有する者に限定されるのは言うまでもない。