多元文化構造論II

担当教官:大石 紀一郎
講義題目:ニーチェのアフォリズムを読む

ニーチェのアフォリズムを読んで、言語表現の可能性の限界を測ろうとする概念的思考と思考の運動を乗り越えようとする文体との関係を考える。今学期は、“Die frohliche Wissenschaft”の第五章を中心に読む。同時に、複数の日本語訳を比較検討することによって、翻訳の役割と限界についても考えることにしたい。参加希望者は、ちくま学芸文庫版か白水社の全集版で『悦ばしき知恵(華やぐ智慧)』を通読しておくこと。なお、履修の条件として、ドイツ語の読解能力を有すること、授業に規則的に出席し、担当部分についての発表を行うとともに、積極的に討論に参加することを求める。