超域文化科学特別講義II

担当教官:加納 孝代
講義題目:キプリングの日本旅行記を読む

インド生まれの英国人作家ラドヤード・キプリングは、明治22年と25年の2度、来日した。それぞれ数週間ずつの滞在であったが、その感想類は紀行文や随筆の形で多数存在する。授業では「鎌倉の大仏」や、新東洋銀行の倒産事件や、「おっとせい密猟」を主題とする詩が含まれる明治25年の滞在に焦点をあてて、数編を丁寧に読んでいく。ねらいは、かなり難しいキプリングの英語原文を読む力をつけることと、当時の日本側の資料およびその後の研究所などによって、キプリングの書いた内容を検証することと、キプリングの日本社会ないし日本文化に対する姿勢を明らかにすることである。