比較文学比較文化演習II

担当教官:ロバート キャンベル
講義題目:蒲生重章『近世偉人伝』初編を読む

蒲生重章著『近世偉人伝』初編(明治10年刊)を読む。著者は、明治政府の修史局に勤めるかたわら、幕末を生き抜いた人、志を実現できず最期を遂げた男女合わせて28人の伝記を漢文で綴った。中に詩人も画家もおり、総じて「異行奇蹟の人」を掬いあげるように人物を選定したという。明治の早い段階で、幕末の「精神」史がどう描かれたかを知るために、格好の材料であろう。毎週の授業では、担当者を決めて、訓読と語釈と現代語訳を施しながら、読解してゆく。
夏冬学期を通して演習を行う予定である。冬学期からの参加も考慮しますが、継続性を保つために通年の授業として考えてもらいたい。