担当教官:加納 孝代
講義題目:『米欧回覧実記』の英国編を読む
明治4年から6年にかけて行なわれた岩倉使節団の米国や欧州諸国歴訪は久米邦武の手によって『米欧回覧実記』全5巻の中に記録されている。この授業では英国滞在を扱った第2巻を読みながら、日本側がどのような角度から英国を理解したか、その像は当時の英国の実情をどの程度正確にとらえていたか、あるいはずれがあったとすればどのような種類のものであったかを明らかにしていきたい。最近刊行された『米欧回覧実記』の英訳を参照しつつ、久米邦武によるテキストの精読と、英国側の資料をもとに進める。