比較形象論II

担当教員:三浦 篤
講義題目:印象派、ポスト印象派絵画研究

印象派およびポスト印象派の研究の現状を把握し、フランス近代絵画に関して新たな研究テーマや着眼点を見出すことを目的とする。夏学期は、各自がひとりの画家を担当し、研究の現状と特定作品についてきちんと調査して、発表することを参加の条件とする。対象作品に関しては、本年度前半期に箱根のポーラ美術館で行われている印象派、ポスト印象派を中心とした所蔵品展と連動する形でその中から選択し、実際に調査した上で報告してもらうことになる。冬学期は、フランス近代絵画のコレクション形成の問題に取り組む。特に、アカデミズム絵画から前衛絵画への価値転換期に形成された欧米、日本の個人コレクションについて(カイユボット、バーンズ、コートールド、松方など)、その成り立ちや性格を分担調査して発表する。コレクターの趣味のみならず、批評家や画商が担った言説や美術市場というファクターも重要。夏のみ、冬のみの参加も可能。両学期とも最終的に報告内容をレポートにまとめてもらい、発表と合わせて成績評価する。