比較詩学II

担当教員:齋藤 希史
講義題目:宋・蔡正孫『詩林広記』を読む

宋の蔡正孫による『詩林広記』を読む。該書は、陶淵明から唐宋に至る著名な詩人の詩を選んだアンソロジーだが、宋代の詩話や模擬作などを多く付載している点で、詩の読み方の指南書になっている。授業では、唐宋詩およびその同時代評への理解を深め、同時にそれらの資料の扱いに習熟することを目的として、担当者による訳解と注釈の作業を主軸に会読を進める。テキストは常振国・降雲点校本(中華書局、1982)および台湾広文書局影印本を用い、寛文8年和刻本(『和刻本漢籍随筆集』第18集所収)を適宜参照する。