比較モダニティ論I

担当教員:井上 健
講義題目(夏学期):「翻訳」について

Jack London, Anderson, Hemingway, Fitzgerald, Salingerなどの20世紀アメリカ小説がいかに日本語に「言語間翻訳」されたか、Dreiser、Hemingway、Fitgeraldなどの作品が、映像芸術にいかに「記号間翻訳」されたかを具体的に検討する。「翻訳」がいかなる意味生成に関わったのか、「翻訳」の過程で失われるものは何か、「翻訳」を介在させてもなお変容しないものとは何なのかを見きわめながら、国境、原語、ジャンルの壁を越えて、アメリカ小説がいかに翻訳可能(translatable)であるかについて考察してみたい。


講義題目(冬学期):Edgar Allan Poeの短篇小説を読む

Edgar Allan Poeはヨーロッパ文学から学んだものを、その比類なき天分によって、美と知性の融合した、それまでになかった独自の文学世界にまで高め、ヨーロッパ文学の流れに決定的な影響を及ぼすに至った。そんなPoeの短編小説を、「ゴシック」、「推理」、「(擬似)科学」、「美女転生」、「二重身」、「都市」、「庭園」、「芸術」、「バーレスク(burlesque)」など、テーマ別に読み解くことを通じて、Poeがいかなるジャンルを創成し、その作品世界と方法論の双方において、アメリカのみならず世界の、象徴主義芸術、世紀末芸術、モダニズム文学に、いかに大きな影を落とす存在であったかを確認していきたい。