多元文化構造論I

担当教員:竹内 信夫
講義題目:マラルメの「音楽と文芸」講読

授業内容:マラルメの「音楽と文芸」(La Musique et les Lettres)を精読する。1894年3月1日に英国オックスフォード大学のTaylor Institutionで、2日には、ケンブリッジ大学のOembroke Collegeで、マラルメはこの講演を行なう。それは翌月のRevue Blanche 誌上に活字化され、翌年にペラン社から単行本として刊行された。マラルメ思想の形成史から見ると、このオクスフォード講演は、同じRevue Blancheに連載されるVariations sur un sujetを通じてDivagationsを生み出す機縁となるものであった。
今年の夏冬学期をかけて、ペラン版テクスト(1895年の発行年があるが、実際には1894年10月頃)に拠りながら、マラルメ的イデーの沸騰を受講者とともに観察する。同時にテクストを読むことがどういうことであるか、実践を通じて学んでもらう。
講義概要は最初の授業日(4月12日)に示す。受講希望者はこの日に必ず出席すること。ペラン版テクストのコピーはこの日に渡す。また、受講希望者は予め次の図書のいずれか、または両方を入手しておくこと。

この他に、受講者には、電子版のLa Musique et les Lettres(Perrin、1895)のテクストを配布する。レポート作成、単語検索などに使ってもらいたい。

授業の進め方:講義課目であるが、受講者に順番で一定部分を担当してもらう。受講生は原則としてすべての授業に出席しなければならない。

テクスト:La Revue Blanche, avril 1894, pp. 297-309 ( La Musique et les Lettres) ; sept. 1894, pp. 289-294 (Deplacement Avantageux) ⇒プリント(各自でコピーしてください。オリジナルは比較事務室)