超域文化科学特別講義II

担当教員:小池 寿子
講義題目:芸術に見る死生観

ヨーロッパ後期に流布した「三人の死者と三人の生者」、「死の勝利」、「死の舞踏」、墓碑彫刻など死の造形表現を中心に、キリスト教の死生観を探る。 1300年前後に生み出されていった死の図像は、同時に霊魂観、死後世界観、宇宙観、また医学思想などと密接に関係しながら展開していった。また、説教、 巡礼、写本、版画、ハンザ同盟などの交易ルート、中世ヨーロッパの文化圏のあり方などがその伝播に大きく関わっている。本講義では、多様な側面から死の図像の意味を考えたい。