担当教員:十重田 裕一
講義題目:占領期日本の文学とメディア
第二次世界大戦後日本において、文学者たちは戦争と占領について様々な表現を試みようとする。一方、GHQ/SCAPは厳しい検閲を実施していた。表現者たちと検閲者たちとのあいだに、表現をめぐる闘争がさかんに繰り広げられていた。本講義では、このような占領期日本文学を、雑誌を中心とするメディアとの相互関連性という視点から検討していくことを目的とする。
この講義では、以下の2点を重視する。
1)1945年から約5年間のあいだを対象に、占領期検閲と文学との関係を編年体でたどっていくことで、その特徴の推移を考察する。
2)総合雑誌・文芸雑誌・同人雑誌・カストリ雑誌など、メディアごとの特色も考慮に入れる。