民俗社会論I

担当教員:桜井 英治
講義題目:中世日本社会と東アジア世界

中世日本と高麗・朝鮮は地理的には隣国であり、相互の通交も密であったにもかかわらず、国家体制や社会構造は大きく異なっていた。何が二つの文化の相違をもたらしたかという究極的な問題意識を共有したうえで、当該授業では室町時代の皇族・伏見宮貞成親王の日記『看聞日記』と高麗王朝の史書『高麗史』という、それぞれの文化に属する2つの史料を取り上げて併読する。互いに直接の関連性をもたない2つの史料から何をつかむかはひとえに銘々の関心次第だが、歴史学・文学・美術史・文化人類学・民俗学など、さまざまな分野からの受講者を広く期待している。