担当教官:清水 敏男
講義題目:藤田嗣治の芸術
藤田嗣治(1886〜1968)は東京美術学校卒業後1913年パリに行く。そこで出会ったピカソをはじめとする画家達は、20世紀美術の生成の最中にあった。藤田嗣治はそれまでの日本人留学生と異なる発想をした。すなわち、ヨーロッパの絵画を学んでそれを日本に伝えるのではなく、そうした画家たちとともに新しい絵画を生み出す実験に参加するということである。本授業の目的は、1910年代から1930年代の文化状況における藤田嗣治の芸術を検証することによって、日本人と世界の文化状況との関係について再考することである。下記のようなトピックスを中心に講義したい。