日本文化基礎論I

担当教員:義江 彰夫
講義題目:日本宗教史の比較史的考察

宗教にはそれをもつ文化・社会の体質が集約的に刻み込まれているとの視点に立ち、宗教を普遍宗教と基層信仰との複合体と捉えながら、ヨーロッパを比較の対 象として、前近代日本宗教史の再構築を目指す。具体的には、第1部でヨーロッパで普遍宗教としてのキリスト教が、基層信仰としてのゲルマン・ケルト信仰な どと、第2部で日本において普遍宗教としての仏教が、基層信仰としての神祇信仰と、古代から中世にかけてどのような複合を形成していったか、それはヨーロッパの場合とどう質的に異なったか、またそこに日本の宗教と文化の特質をどう読み取ることができるか、などについて考察して行きたい。