現代比較文化研究

担当教員:米谷 匡史
講義題目:植民地帝国日本の〈文化〉

植民地帝国日本は1945年にいったん解体されるが、戦後もなお奄美・沖縄・小笠原・アイヌ人・在日朝鮮人は植民地的状況におかれている。多民族・多言語・多文化社会となった「日本」には、いかなる文化的葛藤がはらまれているのか。

植民地時代の台湾人・朝鮮人、そして現在の沖縄人・アイヌ人・在日朝鮮人の「日本語」テキストを読みながら、「文化」を「比較」するという営みについて批判的に再考する。それによって、植民者(マジョリティ)と被植民者(マイノリティ)が、たがいに〈帝国の影〉にむきあう可能性とその困難について考えたい。

教科書及び参考文献:
金時鐘『「在日」のはざまで』(平凡社ライブラリー、2001年)
岡本恵徳ほか編『沖縄文学選』(勉誠出版、2003年)など