担当教員:岡部 雄三
講義題目:儒教とキリスト教
現代の日本社会においては、諸宗教が果たしてきた文化的思想的役割の重要性にあまり関心が払われていないように思われる。しかし、宗教は、個々人の私的な営みだけにとどまるものではなく、ある特定の文化や社会の基本的な構造を形成するうえで決定的な働きを担ってきた。本演習では、主に儒教とキリスト教に焦点を合わせ、両宗教の特徴を比較思想の視点からみていきたい。数種のテクストをゼミ形式で読み解きながら、自己という謎、魂と輪廻、聖典の意義とその解釈、歴史意識、社会変革、自然と終末などについて考えていく。なお、受講希望者は、最初の授業に必ず出席すること。