担当教員：エリス 俊子
講義題目：『亞』の詩人たちと植民地空間のモダニズム
１９２０年代に大連で刊行された『亞』に集まった詩人たちを中心に、日本詩におけるモダニズムの諸問題について考える。『亞』の詩人たちが置かれていた歴史的、地理的状況を考えながら、彼らの詩的テクストの特徴を分析する。ひとことで『亞』の詩人といっても、各詩人の雑誌とのかかわり方、時代情勢に対する認識、「アジア」への目の向け方は大きく異なっており、それは『亞』以後の彼らの歩み方を決定づけることになる。テクスト分析を中心に授業を進める。とりあげる詩人は、安西冬衛、北川冬彦、滝口武士、尾形亀之助など。