比較思想論演習

担当教員:大石 紀一郎
講義題目:近現代ドイツ思想テクスト横断

近現代ドイツ思想の代表的なテクストのいくつかを断片的に読みながら、それらが属している思想的コンテクストや現代的な意義を考える。その目的は、個別の思想家やテクストとの取り組みでは得られない、思想史や社会文化史のコンテクストに関する基礎知識を共有すること、それによって個別の取り組みの位置づけを可能にし、思想を勉強するための基礎的能力を養成すること、成立のコンテクストと現代の世界や日本での受容を考えることによって思想のアクチュアリティへの意識をみがくこと、という3点であるが、時間や個人の能力の制約を考えれば、むしろ以上はのぞましい目標として考えて、その達成に対して何が足りないかに気づいて、今後の課題の発見につながることを期待する。具体的なテクストについては参加者と相談して決めるが、翻訳を参照しながら、必要に応じてドイツ語のテクストに立ち戻って考えることにしたい。