比較文化基礎論II

担当教員:三浦 篤
講義題目:フランス・アカデミズムと日本近代洋画史

日本近代洋画史の主要画家たちは、パリに留学してアカデミズムの大家に油彩画を学んだ例が極めて多い。ジェロームを師とする山本芳翠、コランに師事した黒田清輝、久米桂一郎、岡田三郎助、和田英作、コルモンとカロリュス=デュランに学んだ藤島武二、ローランスに師事した鹿子木孟郎、中村不折などである。直接の師ではないが、ピュヴィ・ド・シャヴァンヌとバスティアン=ルパージュもまた、彼らにとって重要な存在である。日仏美術交流史の視点から、これらの影響関係を具体的に検証し、日本近代洋画史の読み直しを行う。