比較芸術論II

担当教員:今橋 映子
講義題目:美術とことば

この授業は、比較芸術論の一環として「美術とことば」に関する問題を再考する。特に今学期は美術批評と雑誌に焦点を当てる。

  1. ボードレールの美術批評を1篇取り上げ、19世紀フランスにおける美術批評の意味について考える(講義)。
  2. 日本近代美術において、美術批評はいかに成立し、フランスとの差異は何であるか考える(講義)。
  3. 日本近代の美術(および美術批評)にとって重要であった「雑誌」という媒体について、具体的に考える。
    このために「誌上のユートピア:近代日本の絵画と美術雑誌」展(うらわ美術館)を、全員で見学する。
    この展覧会およびカタログについての討論を、見学後に授業でおこなう。
  4. 授業参加者の専門、興味、人数によっては、3.に関わる他の展覧会(やカタログ)についての小発表あるいは共同発表をおこなう。
    駒場美術博物館資料室を活用する予定。
この授業は、フランス表象芸術論と合同であるが、フランス語学習歴を必要としない。展覧会見学や討論などに熱心に参加する意欲のある参加者を期待する。出席重視。発表あるいは最終レポートで単位認定する。最初の授業に「必ず」出席すること。

教科書:「誌上のユートピア」展カタログ(購入方法は初回で指示する)