比較文化論Ⅰ

担当教員:伊藤 徳也
講義題目:「想像力」を考える

想像力とは、見えないものや聞こえないもの、あるいは何気なく過ごしていては感じ取れないものを思いめぐらし考える力と言っていいだろう。厳しい現実に直面して立ちすくんでいる時、大切な人をいつの間にか踏みつけにしてしまっている時、想像力はそんな状態から脱するための鍵になるかもしれない。しかし一方で、想像力の素晴らしさをあまりに意識しすぎると、逆にその力が逃げて行ってしまいそうでもある。想像力にもさまざまな形がありそうである。想像力とはいったいどのようなものなのか、文字テクストや画像テクストに即してじっくりと考え、様々な文化的実践の現場を比較しながら、想像力の問題を追究していく。