比較芸術論演習

担当教員:三浦 篤
講義題目:フランス近代絵画コレクション研究

印象派、ポスト印象派を中心とするフランス近代絵画のコレクションは、19世紀後半から今日に至るまで数多く形成されており、関連する展覧会も膨大な数に上っている。フランス本国における初期のコレクター(オシュデ、カイユボット)から始まり、やがてドイツ(オストハウス)、ロシア(シチューキン、モロゾフ)、アメリカ(ヘイヴマイヤー、バーンズ、メロン)、日本(大原、松方、石橋)、イギリス(コートールド)などの実業家、資本家たちが重要なコレクションを作り上げていく歴史の流れがある。各国の主要コレクションについて具体的に調査しながら、コレクターの情熱と社会貢献の思想、歴史的な背景と美術史的な文脈等々について検討し、フランス近代絵画コレクションを一個の文化的な問題として扱っていく。可能な範囲で美術館、展覧会見学も行いたい。