比較文学比較文化特殊研究Ⅰ

担当教員:前島 志保
講義題目:明治期の新聞・雑誌を概観するⅢ

新聞・雑誌といった定期刊行物はこれまでは様々な研究の資料として扱われることが多かった。そのメディアとしての在り方自体が注目されるようになったのはごく近年のことである。また、新聞・雑誌自体が研究対象となる場合も、両者の境界を越えて考察されることは稀であった。本講では、明治期の主な定期刊行物のいくつかを取り上げ、刊行頻度、大きさ、紙質、レイアウト、編集傾向、文体、記事ジャンル、視覚表象の用いられ方、取り上げられる話題の傾向などに着目して調査・分析することを通して、言説を盛る器・コミュニケ―ションの媒介項としての新聞・雑誌がどのように変遷してきたのかを具体的にたどっていく。今年度は明治中期~後期の新聞・雑誌を取り上げる予定。