テクスト精読法Ⅰ

担当教員:前島 志保
講義題目:比較出版史入門Ⅱ

19世紀後半から20世紀前半にかけて世界各地で進行した出版読書文化の大衆化は、コミュニケーションのあり方を変え、近代における様々な言説の形成に寄与した。本授業では、主に英国、米国、日本における定期刊行物の大衆化に関する英文論考を読み、それぞれの類似点と相違点について考察する。あわせて、英語で書かれた人文系の学術的な文章に慣れ親しむことも目指す。  今学期は、19世紀末から20世紀初めの英米における新聞の展開について論じたJoel H. Wiener著 The Americanization of the British Press, 1930s – 1914: Speed in the Age of Transatlantic Journalism (Basingstoke and New York: Palgrave Macmillan, 2011) を読む。ちなみに、この時期の英米の出版文化は日本を含む様々な地域における出版読書文化の進展と関係が深い。受講者はそれぞれの関心に引き寄せながら積極的に参加してもらいたい。