芸術作品分析法Ⅳ

担当教員:今橋 映子
講義題目:展覧会カタログとは何かーー駒場博物館資料室実習

【展覧会カタログとは何かーー駒場博物館資料室実習】

 展覧会カタログは、美術および文化研究の最先端の動向や研究成果を知る、絶好の資料である。
それに加え、価格や装釘、デザインなどの面においても、展覧会鑑賞者に様々な楽しみをもたらしてくれる絶好の「商品」でもある。
 駒場キャンパスの美術博物館には、専ら展覧会カタログ(文学、美術、歴史等)を数千冊以上収集し続けている資料室があり、近年ではその質と量から専門家からも高く評価されている。
 本授業では、以下の教科書を導入として、展覧会カタログとは一体何なのかを、多角的に検討する。本授業参加者は、通常閉架スペースであるこの資料室に入庫できる資格が与えられる。
 展覧会カタログは通常、博物館や美術館がおこなう「企画展」で制作されることが多いが、そのテーマや内容は、「比較芸術」的な観点で分析すると、実に豊かな世界を形づくっていることが分かってくる。
 授業参加者は、展覧会カタログの探索方法、読解法、分析及び批評方法を順次会得していくことになろう。
 参加者に特に予備知識は必要とされず、普段、美術(文学、歴史等)展に関心を深く持っていることが肝要となる。
 また、資料室に直接立ち入る授業のため、関係する職員の方々ときちんと接することのできる参加者が期待される。