本コースについて
本コースは、日本文化に関する基本的な知識を学びながら、日本が歴史上あるいは現在において他文化と交渉するなかで、文化としてどのように成り立ち、何を特徴として進展してきたかを複眼的に問うコースです。「日本文化」は、日本1か国の事象をもって完結するものではなく、東アジアを中心に、あるいは日本列島と東アジアを含めたかたちで欧米諸国との相対関係のなかで存在する領域です。また、日本文化そのものが国内外において主題化され、文化モデルとして認識・表象されるという歴史的過程を俯瞰し、現代的意義を考察することも重要です。こうした視座のもとに、本コースのカリキュラムは、ひらかれた日本文化研究に不可欠なスキル習得のための授業を基礎とし、学生それぞれの関心にしたがって、古典から近現代の文学・歴史・言語・思想・芸能・芸術などを自由に探求できるように組み立てられています。さらに、これらの諸領域を横断・接続する「学際」的姿勢を教員と学生が共有し、欧米諸語やアジア諸語による日本学の研究成果を積極的に吸収しながら、世界の中で自ら発信する力を身につけることを目指しています。