東京大学比較文学比較文化研究室

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研究室紹介担当教員紹介大学院学部後期課程

教養学部後期課程 比較日本文化論分科

分科紹介

比較日本文化論とは、「比較する」という開かれた態度において広く「文化」というものを考え、現在の「日本」という場所に住まうわたしたち自身のあり方を問い直すことをめざすものです。

日本文化は決して他の文化や文明から孤立したものではなく、むしろその発端から現在にいたるまで他の文化との深い関わりのなかで成り立ってきたものです。文化交流の歴史こそが日本の文化の歴史だったといってもよいのですが、わたしたちはそうした流れを「いま・ここ」で改めて学問的に実践しようとしているのだとも言えるでしょう。

カリキュラムの特徴

比較日本文化論分科の授業科目は、文化や社会のさまざまな局面を比較文化論・比較社会論の対象として新しく捉え直すことをめざして設定されています。

「比較」という視野を取り入れた日本文化研究を分科の基本線としながら、以下のような特徴をもつカリキュラムが実施されています。

  1. アジア、ヨーロッパの文化を見る
    日本との比較という観点から見た外国文化研究をも、授業内容に積極的に取り入れ、比較文化研究の基礎をより深められるような体制となっています。
  2. 日本文化を意識する
    必修科目として、日本文学・日本史など日本文化研究のための基礎的な訓練が行なわれています。
  3. 文化のさまざまな様相(文学・美術・音楽・思想・宗教・歴史)を見る
    文学、芸術、思想、歴史などの学問分野を相互に横断するという意味での「比較」研究の視点も、比較文化研究の方法論的基礎として学ぶ体制が整っています。
  4. 現代社会を考える
    文化論の充実のために、「多文化主義研究」と「現代比較文化研究」を設定し、現代の学問動向の変化にも対応しています。

必修科目を基幹として、その周りに、各自の関心に応じうるように文化・社会の個々の局面を主題とする講義や演習を多様に配置しています。
その中で各自がみずから関心を呼び起こし、それを主題として深めてゆくことを切望します。

なお、授業科目の具体的な内容や担当教官の詳しいプロフィールについては、それぞれ「授業内容一覧」「担当教員紹介」をご覧ください。

どのような卒業生を送り出そうとしているのか

どの学生も、日本文化についての基礎的な教育を受けた上で、日本との比較という観点から見た外国文化研究をも視野に入れて、以下のような研究プログラムを選択できます。
(※以下の例は、可能な選択の一部です)

  1. 各専門分野(文学、芸術、思想、歴史)で、専門の日本研究を行う
    例)『古事記』研究、中世における神仏習合、江戸時代の戯作文学、近代日本における哲学思想
  2. 各学問分野(文学、芸術、思想、歴史)で、専門の外国文化研究を行う
    例)19世紀におけるフランス絵画、ハイデガー研究、西洋中世の教会史、魯迅文学の研究
  3. ある領域における日本文化と外国文化との比較研究を行う
    例)明治期における西洋文学の翻訳、江戸時代の漢文学受容
  4. 学問分野を越境したクロスジャンル的な比較研究を行う
    例)西洋中世における図像と宗教、1930年代パリの写真と文学
  5. 現代の文化論の研究を行う
    例)アメリカにおける多文化主義、戦後ドイツの政治文化、「東アジア」論の現在

 
 

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