あらゆる分野の専門家が存在するからこそ可能である、学問的対話の愉しみと成果を、私たちはテーマ講義(学部1、2年向)とその刊行本というかたちで、継続的に公にしてきました。
毎年比較研究室の教員6~7名に学外専門家2~3名を加え、定評ある共著を世に送り出しています。
『「語りえぬもの」からの問いかけ』(H13=2001年度) |
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宮本久雄・岡部雄三編『「語りえぬもの」からの問いかけ――東大駒場〈哲学・宗教・芸術〉連続講義』(講談社、2002年)
序 |
「語りえぬもの」の痕跡/宮本久雄 |
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第1章 |
「語りえぬもの」の語り――哲学の思考 |
第1講 |
「論理哲学論考」と「人生の無意味さ」について/野矢茂樹 |
第2講 |
世界の閃き――ハイデガーの思考/門脇俊介 |
第3講 |
歴史の物語論と「物語りえぬもの」/高橋哲哉 |
第4講 |
「無」・荒野に咲く花/宮本久雄 |
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第2章 |
「語りえぬもの」との対峙――宗教の智慧 |
第5講 |
空海における「源」ということ/竹内信夫 |
第6講 |
酒と杯が溶け合うとき――イスラム神秘主義の世界/杉田英明 |
第7講 |
西洋中世における幻視と死者追悼/甚野尚志 |
第8講 |
表現者としての神と人間――エックハルトの神秘思想/岡野雄三 |
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第3章 |
「語りえぬもの」の表現――芸術の美 |
第9講 |
芸術という名の宗教――ゴッホをめぐって/三浦篤 |
第10講 |
金子光晴「うれひの花」のありか――詩と絵画の彼方へ/今橋映子 |
第11講 |
「言い表せないもの」の詩学――チュッチェフ「沈黙!」の逆説/沼野充義 |
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おわりに |
未知の世界へ/岡部雄三 |
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著者紹介 |
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『読むことの力』(H15=2003年度) |
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ロバート キャンベル編『読むことの力――東大駒場連続講義』 講談社選書メチエ293(講談社、2004年)
第1章 読むことから生み出される表現の力
「読む」「聴く」そして「時間」/林 望
装幀としての磁力/毛利一枝
第2章 他者の心を「読み解く」
翻訳者は「作者代理」か「読者代表」か/柴田元幸
ダイモーンの声を聞く――哲学書を読む/門脇俊介
〈意味の他者〉を読む/野矢茂樹
第3章 断片のロジック
奇跡物語の「心」/大貫隆
中世の遺言が言い残したこと――コンスタンツ市民の遺言を例にして/甚野尚志
第4章 歴史的リアリティーとしての読むこと
記紀を読むことのリアリティー/神野志隆光
隠者の読書、あるいは田園の宇宙/齋藤希史
第5章 読み巧者の優美なる視線
読むことの苦楽――「美人図」詩とその周囲をめぐって/ロバート キャンベル
春本のエクリチュアー/浅野秀剛
パリ写真集――ことばと写真の交響/今橋映子
むすび 詩を読むよろこび/小池昌代+宮本久雄+藤井貞和
あとがき
文献案内
執筆者プロフィール
『日本を意識する』(H16=2004年度) |
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齋藤希史編『日本を意識する――東大駒場連続講義』
講談社選書メチエ327(講談社、2005年)
はじめに |
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第1部 |
日本のすがた |
第1章 |
異文化体験で私は何を発見したか――日本研究の視点から/義江彰夫 |
第2章 |
立ち現れた「日本語」のすがた/鈴木広光 |
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第2部 |
外からの日本 |
第3章 |
日本女性の不可解性と理想化――『お菊さん』と『蝶々夫人』/大澤吉博 |
第4章 |
脱和入欧の心理――ロチと日本の作家たち/菅原克也 |
第5章 |
周作人の日本――「生活の芸術」と倫理的主体/伊藤徳也 |
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第3部 |
日本の自意識 |
第6章 |
どのようにしてこの国の名が「日本」となったか/神野志隆光 |
第7章 |
唐土にたたずむ貴公子たち/三角洋一 |
第8章 |
「物のあはれ」の日本/杉田昌彦 |
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第4部 |
開かれる日本 |
第9章 |
時代観察の方法――杉田玄白と海保青陵/徳盛 誠 |
第10章 |
明治零年代の「繁昌」/ロバート キャンベル |
第11章 |
旅人の自画像/齋藤希史 |
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あとがき |
文献案内 |
執筆者紹介 |
索引 |
『歴史をどう書くか』(H17=2005年度) |
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甚野尚志編『東大駒場連続講義 歴史をどう書くか』
講談社選書メチエ359(講談社、2006年)
はじめに |
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第1部 |
儀礼と王権 |
第1章 |
日常生活をとおして見る歴史の再構成――衣服を中心に/義江彰夫 |
第2章 |
天皇の即位儀礼――孝明・明治・大正三天皇の比較/三谷博 |
第3章 |
ヨーロッパ史における「王権」の表象――教皇の即位儀礼/甚野尚志 |
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第2部 |
モノで読む歴史 |
第4章 |
モノで語る歴史――考古学と博物館/折茂克哉 |
第5章 |
古代国家と稲――1200年前の稲の品種札の発見から/平川南 |
第6章 |
《オランピア》の変貌――美術史学と歴史記述/三浦篤 |
第7章 |
写真史が生まれる瞬間(とき)――ウジェーヌ・アジェと仏・米現代写真の言説/今橋映子 |
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第3部 |
歴史とアイデンティティ |
第8章 |
植民地期インドにおける歴史記述――パールシーの書く「自分たち」の歴史 井坂理穂 |
第9章 |
文学は歴史をどう書くか――日系アメリカ文学の場合 瀧田佳子 |
第10章 |
歴史の多声性――歴史観の人類学的考察 伊藤亜人 |
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あとがき |
執筆者紹介 |