東京大学比較文学比較文化研究室

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研究室紹介担当教員紹介大学院学部後期課程

研究の最前線

 
比較文学比較文化フォーラム

比較文学比較文化フォーラム [比較文学]

私たちの研究室では、比較文学比較文化研究の場を広く学内外に開くため、「比較文学比較文化フォーラム」を冠した、様々なシンポジウム、講演会を催しています。近年開かれた国際シンポジウムをあげるなら「詩学の愉しみ」(05年)「金素雲を今いかに語るか」(08年)「日本を語る視線」(日韓シンポジウム、09年)「日本を見る視線」(日台シンポジウム、11年)などがあります。これらは、いずれも違いを意識し、違いを受け入れるということを、文化のレベルで考察し、文化研究として組織するという、比較研究の本来の志を、歴史的研究と理論的研究の両者において再確認していこうというものです。この「比較文学比較文化フォーラム」により、広く世界の研究者達と交流する場を設け、私たちの研究室を、刺激と驚き、そして対話に満ちたものにしようと考えています。

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比較思考

各教員が研究者として、あるいは哲学者として、それぞれ自らが見定めた問題と格闘している。簡単に紹介しよう。ドイツ思想史と現代ドイツの政治文化を研究し、記憶と歴史、美と芸術という二つの領域がいかに成立し、また変容してきているかを探っている者もいる。近・現代のドイツの思想家たちにおける「理解の本質」の問題、とりわけ「異質性の認知構造」の分析から、身体文化論やジェンダー論へと論じていく者もいる。「他者とは何か」「心とは何か」と問い、ウィトゲンシュタインに依拠しつつ、自ら哲学の諸問題に答えようとする者もいる。「言語をもつ動物」としての人間存在にとっての根本的な経験のかたちを模索し、積極的に思想史的伝統を越境・横断していこうとする者もいる。あるいは現象学に立脚し、身体、感情、共同性、宗教といった観点から人間のあり方を研究し、そこから江戸・明治期の日本の医療へと研究を進め、それを「現実の多元性」として統合しようと目論む者もいる。こうした多様な方向が出会うことにより、互いに触発し合い、より大きな力となってそこに哲学という開かれた場を生み出していこうとする、それが、われわれ比較思考である。

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比較芸術フォーラム

比較芸術フォーラム[比較芸術]

〈比較芸術〉という新しい学問の可能性を探るため、以下のように活発な研究活動を展開中。学内外の美術館・博物館との連携も緊密である。

  1. GCOE中期教育プログラム「イメージ研究の再構築」の展開(09-11年度)
    D.ガンボーニ、J.-C.レーベンシュテイン、S.ル・メン、H.ゼルネール、Y.-A.ボワなど、第1線で活躍する国際的研究者を招聘し、講演会に加えて、シンポジウム(「絵画の生成論」「エドゥアール・マネ再考」)、セミナー(「ナビ派の再発見」)、ワークショップなどを仏語、英語で開催した。詳しくはウェブサイトを参照。http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/programs/mid-reconstruction/
  2. 「音楽学の国際化における日本と韓国の 比較研究」(09-10年度) (複数の講演を開催:李京粉、尹信香、呉 姫淑)
  3. 教養学部美術博物館との連携は特に緊密。何人かの教員が委員として常時関わり、展覧会も企画実行(06年「江戸の声」展、07年「機械仕掛けの音楽」展))。
  4. 上記美博資料室には数千冊の展覧会カタログを収集しているが、その拡充のため、比較研究室の院生たちが、委員会を組織して、活発に活動している。(04年度以降現在まで)
  5. 『パンテオン会雑誌』資料と研究』(ブリュッケ、04年) 東京文化財研究所、日本女子大学など学外機関との3年間の共同研究(02-04年度)の成果。百年前の貴重な資料の完全復刻成る。

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駒場国漢フォーラム

駒場国漢フォーラム[比較日本研究]

駒場キャンパスでは、日本文学・語学、中国古典文学、日本思想史といった密接につながる基礎諸分野の教育は、前期課程教育を担う国文・漢文学部会のスタッフ全員によって支えられている。一方、それぞれの大学院所属を反映して、国漢部会の教員が指導する大学院生も、比較文学比較文化コースを含めた4つの学科にまたがっているため、基礎分野の立場からすると、分断されがちな状態にある。

そこで2003年から立ち上げて年に3回程度のペースで行っているのが、「駒場国漢フォーラム」である。活動の中心は、教員と大学院生(または特別研究員・研究生等)が重ねる熱心な発表と討論であり、全国学会との連係、あるいは駒場美術博物館の特別展示をきっかけとした特集なども実現している。近年の発表では、『今昔物語集』における存在動詞起源のアスペクト形式について/日本書紀講書の世界/南都律宗と文芸の世界/作品研究「墨染桜」/『万葉集』の戦中と戦後/古義学及び徂徠学による詩文制作と名物考究/大江健三郎「飼育」をめぐる江藤・三島の批評の問題点/『田植草紙』と「四季耕作図」の世界などがあり、専門性を高く保ちながら開かれた討議の場として、すでに20回を超える実績を積んでいる。

お問い合わせ/kokkan-forum@fusehime.c.u-tokyo.ac.jp

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関係学会の紹介

本コース所属教員と深い関係のある学会について紹介します。

東大比較文学会

比較研究室出身者が中心となって結成された学術団体。研究室に所属する院生や教員、卒業生が主に会員となっています。会員は現在250名以上。東大比較文学会では『比較文學研究』という雑誌を毎年2回発行し、それが活動の主体となっています。学術雑誌としては珍しく、一般書店にも流通させているのが特徴。1954年に創刊された本雑誌は、すでに半世紀を超える歴史をもち、2011年現在、実に96号まで数えるに至っています。

毎号1つのテーマのもとに特輯号を組んで、最先端の研究成果を公にします。そこには比較研究室卒業生の多種多様な専門研究が最大限反映されています。その他、大学院生の研究論文、書評、展覧会・カタログ評、博士論文審査傍聴記などが掲載されます。

編集委員会内には、書評委員会と展覧会カタログ院生委員会も設置され、教員や卒業生、博士院生などが共同で最新の研究情報収集にも努めています。年に一回ほど、雑誌掲載論文についての合評会をおこない、在校生と卒業生を交えた知的交流の場にもなっています。

最近では、「異文化の異化と同化」(88号)「雑誌メディアにおける視覚文化」(90号)「戦後日本文学」(91号)「日本への視線」(94号)「文学的環境」(95号)などのテーマで特輯を組みました。本学会活動についての詳細は、本学会の活動についての詳細は、ホームページ(http://www.todai-hikaku.org)をご覧ください。

哲学会

哲学会は明治十七年、東京大学の研究者たちによって発足した、たいへん古い歴史をもった哲学の学会です。それ以来、本郷の哲学研究室が中心になって運営されてきましたが、現在では駒場の哲学研究者を含めた東京大学全体を運営母体とする学会になっています。毎年、春には「カント・アーベント」と呼ばれる研究発表の催しがあり、秋には二日間の大会が開催されます。また、年一回『哲学雑誌』という学会誌が刊行され、比較文学・比較文化の学生も投稿することができます。 

(旧)比較日本文化論分科

比較文学比較文化研究室所属の教員は、全員が教養学部後期課程超域文化科学科比較日本文化論分科での教育に携わってきました。比較文学比較芸術コース、現代思想コース、学際日本文化論コースの三コースは、組織改組により、2012年度から学生の受け入れを行っています。

比較日本文化論学科では、1992年の創設から、100名以上の卒業生を送り出してきました。卒業生の約半数は大学院に進学し、約半数が一般企業その他に就職しています。大学院進学者の大部分は、比較文学比較文化コースに進学していますが、他の研究科、専攻に進学した例もあります。官庁・一般企業等では、国立国会図書館、国土交通省、紀伊国屋書店、三菱東京UFJ銀行、住友信託銀行、日本IBM、博報堂、ソニー・ミュージック・エンタテインメント、トヨタ自動車、東レ、司法修習生(司法試験合格)などが挙げられます。

比較日本文化論分科、及び過去の提出された卒業論文については、http://fusehime.c.u-tokyo.ac.jp/senior/index.htmlを参照して下さい。

 

 
 

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