平成27/2015年度授業科目一覧
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科目名(担当教員) |
講義題目・内容 |
多元文化構造論II
(大石紀一郎) |
[S1S2ターム]「ニーチェを読む」
ニーチェのテクストをドイツ語で読み、思想の展開と文体・表現との関連にも注目して参加者とともに解釈する。ドイツ語の読解訓練を兼ねる。
[A1A2ターム]「ドイツ思想文献講読」
思想的な内容のテクストをドイツ語で読み、理解・解釈の技能を高めることを目的とする。 |
多元文化協力論II
(谷口洋) |
[S1S2 / A1A2ターム]「漢文とその思考の型を、読解の実践を通じて学ぶ」
東アジア文化の研究者として必要な漢文資料の解釈能力を錬成する。 漢文という文体にまとわりつく思考の型を、読解という行為を通じて体感的に学ぶ。 |
神話と文化II
(梶谷真司) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「規範に関する歴史哲学的研究」
「規範」について、哲学、社会学、歴史学など、多面的に考察する。
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比較モダニティ論II
(斉藤渉) |
[S1S2ターム]「ガダマー『真理と方法』を読む」
H.-G. ガダマー(1900-2002)の『真理と方法』(1960)は、20世紀の思想に大きな影響を与えた著作です。三部構成の大部な著作ですが、今学期は第一部「芸術経験を手がかりとした真理問題の展開」(邦訳第一分冊)を読んでいきます。議論は、芸術や趣味といった近代西洋美学史のトピックを中心に展開 し、思想史のなかではとりわけカントの『判断力批判』(1790)がクローズアップされます。
[A1A2ターム]「ガダマー『真理と方法』を読む」
H.-G. ガダマー(1900-2002)の『真理と方法』(1960)は、20世紀の思想に大きな影響を与えた著作です。三部構成の大部な著作ですが、今学期は第二部「芸術経験を手がかりとした真理問題の展開」(邦訳第二分冊)を読んでいきます。第一部では美学の問題を手がかりに進められた議論が、ここでは解釈学、歴史学ないし人文学の基礎をめぐる考察へと深められていきます。 |
基層文化形成論II
(桜井英治) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]
「戦国時代の社会と文化」
戦国から織豊期にかけて薩摩の大名島津家に奏者・家老として仕えた上井覚兼(うわい・さとかね)の日記『上井覚兼日記』を読む。当主島津義久の日々の政務にかかわる記事を中心に、武士の生活や文芸、価値観、さらには北九州以北にはみられない、南九州特有の社会構造をうかがわせる記事なども多数見られる。使用されている漢文も、多数の九州方言を含む独特なもので、けっして平易とはいえないが、言語学的にもきわめて興味深い素材といえよう。この史料から何をつかむかはひとえに銘々の関心次第だが、歴史学・文学・言語学・社会学・文化人類学・民俗学など、さまざまな分野からの受講者を広く期待している。今年度は天正2年(1574)10月23日条からはじめる予定である(ただしテキストに関しては受講者との相談により変更することもありうる)。
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文化コンプレクシティ演習I
(前島志保) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「明治期の新聞・雑誌を概観するI・II」
新聞・雑誌といった定期刊行物はこれまでは様々な研究の資料として扱われることが多かった。そのメディアとしての在り方自体が注目されるようになったのはごく近年のことである。また、新聞・雑誌自体が研究対象となる場合も、両者の境界を越えて考察されることは稀であった。本講では、明治期の主な定期刊行物のいくつかを取り上げ、刊行頻度、大きさ、紙質、レイアウト、編集傾向、文体、記事ジャンル、視覚表象の用いられ方、取り上げられる話題の傾向などに着目して調査・分析することを通して、言説を盛る器・コミュニケ― ションの媒介項としての新聞・雑誌がどのように変遷してきたのかを具体的にたどっていく。今年度は明治前期(1890年くらいまで)の新聞・雑誌を取り上げる予定。
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文化コンプレクシティ演習IV
(徳盛誠) |
[A1A2ターム]「福沢諭吉『福翁自伝』を読む」
多様な関心の下に読まれうる福沢諭吉の自伝(1899年刊)を精読する。この作品に対して、どのようなアプローチができ、どのような知見が引き出せるのかといった方法的な問題もふくめて討議し、作品の理解を深めたい。
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文化コンプレクシティ演習VI
(田村隆) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「『紫明抄』講読」
『紫明抄』は素寂によって著された『源氏物語』の注釈書である。この授業では東京大学総合図書館本をもとに他本と比較しながら注釈本文を読み解いていくことで本書の成立過程を探究し、あわせて『源氏物語』の注釈史について知見を深める。
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比較詩学II
(齋藤希史) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「東アジア人文学の諸問題」
東アジアの人文学にかかわる諸問題について、参加者の問題意識を共有し、討議によって理解を深める。とりわけ、漢字圏における書記や表象にかかわる問題を取り扱う。
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ジャンル交渉論II
(Hermann Gottschewski) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「音楽とコミュニケーション」
音楽自体がコミュニケーションの手段だと考える人もいるが、少なくとも社会の中でのコミュニケーションでは音楽が様々な機能を果たしている。この授業ではこの問題を基礎から考えたいと思う。具体的な内容は参加者によって決まります。 |
比較形象論II
(三浦篤) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「フランス近代絵画コレクション研究」
印象派、ポスト印象派を中心とするフランス近代絵画のコレクションは、19世紀後半から今日に至るまで数多く形成されており、関連する展覧会も膨大な数に上っている。フランス本国における初期のコレクター(オシュデ、カイユボット)から始まり、やがてドイツ(オストハウス)、ロシア(シチューキン、モロゾフ)、アメリカ(ヘイヴマイヤー、バーンズ、メロン)、日本 (大原、松方、石橋)、イギリス(コートールド)などの実業家、資本家たちが重要なコレクションを作り上げていく歴史の流れがある。各国の主要コレクションについて具体的に調査しながら、コレクターの情熱と社会貢献の思想、歴史的な背景と美術史的な文脈等々について検討し、フランス近代絵画コレクションを 一個の文化的な問題として扱っていく。可能な範囲で美術館、展覧会見学も行いたい。
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比較ナラトロジーII
(伊藤徳也) |
[S1S2ターム / A1A2ターム]「日中比較現代文化史研究」 世界史の動きを背景に置きつつ、文学・芸術を中心とした近現代中国文化を、近現代日本の文化史と直接比較対照させながら検討する。関心の中心は1980年代以降の日中の現代文化であるが、それを「近代文学」とリアリズムの運命を辿るという切り口から考えてみる。個々の作家や作品よりもマクロな文化史観の検討の方に重点を置く。大雑把に文化史を概観したあと、日本の文化 史批評(例えば柄谷行人の著述)における観点を、中国の近現代文化史に初歩的に当てはめて考えてみるところから始める。相補的に、中国の文化史批評(例えば《论二十世纪中国文学》や周作人《中国新文学的源流》等)における観点を、日本の近現代文化史に当てはめて考えてみる作業も挟みたい。本授業の目的は、 1900年代、1910年代、20年代、30年代、80年代、90年代、2000年代それぞれの日中の同時代文化のイメージを対比的につかむことである。 |
比較思考分析II
(古荘真敬) |
[S1S2ターム]「「現れ」と「隠れ」」
何かが「存在する」ということは、それが「誰かにとって現れうる」ものであることを含意するように思われる。ひと知れず隠されているものについても、それがたしかに「存在する」のであれば、基本的に同断である。だが、「誰かにとって」とは、誰にとってのことなのか? こうした問題的事象をめぐる問いを彫琢することを狙って、ハイデガー、アンリ等の精選テクストを比較対照しながら講読し、「存在」と「現象」概念の連関をめぐる原理的な考察を深めていきたい。
[A1A2ターム]「自己と他者」
「他者」とはいったいどのような存在なのか? それは「自己」の 変様態にすぎないのか、それとも「自己」こそが「他者」によって構成されているのか、そのいずれでもあるのか/ないのか? こうした問題についての原理的考察を準備することを狙って、フッサール、ハイデガー、レヴィナス、西田等の精選テクストを比較対照しながら講読したい。
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比較文学比較文化演習II (ロバート・キャンベル)
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[S1S2ターム / A1A2ターム]
(シラバス未公表) |
比較文学比較文化演習III
(今橋映子) |
「「芸術と社会」——比較芸術論からのアプローチ」
昨年度に検討した「芸術と政治」に続き、今年度は「芸術と社会」について考える。 ある意味漠然としたこのテーマに取り組むために、緻密な作品分析から出発する比較芸術論の手法を最大限活かす。さらに「芸術と社会」への隣接領域のアプローチ——芸術社会学、受容美学、文化政策学、文化経済学、アートマネジメント研究——などを参照し、学問動向を把握した上で(以上夏学期)、自分自身の研究課題に取り組むこととする(冬学期)。
参加者は昨年度の授業を受講していることを条件としない。専門領域にかかわらず、このテーマに関心のある、かつ議論や発表に熱心な参加者を期待する。 本授業では、視覚芸術が理論の中心とはなるが、その他の芸術も勿論検討対象になる。夏学期には共通テーマ、冬学期には自由テーマで、以下のように進行させることとする。
[S1S2ターム]「芸術と社会」へのアプローチ
1)比較芸術論(また美術史学)の基礎である「作品評釈」(description / explication de texte)を学び、実際に書く。【講義および実習】
2)視覚芸術研究において「社会」的要素の解析は如何なる意味をもっているのか。【講義】
3)隣接領域のアプローチ=とりわけ、今年度はアートマネジメント研究の領野を検討する。【講義および発表】
4)アートマネジメント史の試み:明治大正期美術批評家・岩村透の戦略【講義】 5)「美術と社会」関連論文の論文分析【発表】
[A1A2ターム]
冬学期は、夏学期の共通テーマの検討を受け、「芸術と社会」に関して、各自が関心をもつテーマを設定し、それについて個人発表をおこなう。レジュメの作成、パワーポイントの使用などもきちんと行い、各発表に関して相互にディスカッサントをつとめて、議論を積み重ねる予定である。 |
比較文学比較文化演習IV
(寺田寅彦)
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[A1A2 terme]"Littérature et architecture au XIXe siècle - 2 -"
Objectif / Vue d'ensemble du cours : Quel rapport existe-t-il entre la littérature et l'architecture ? Celle-ci fascine souvent celle-là (et vice versa). Le discours du commentaire théorique sur la littérature, par exemple, n'est rien moins que le lieu d'une métaphore filée tissée des mots tels que : « construction », « structure », « édifiant », « monumental »… A part cette intimité métaphorique, nous ne pouvons ignorer le lien qui noue la narrativité et l'architecture car le texte littéraire est un « espace d'un récit » à la fois statique et dynamique. Nous allons aborder ces sujets au travers de la lecture et de la traduction de "La Ruine et la serre" de Philippe HAMON (dans "L'Exposition", Librairie José Corti, 1989). En effet, l'« exposition » est un moment privilégié où convergent toutes les caractéristiques des œuvres littéraires du XIXe siècle. Nous allons ainsi examiner la représentation littéraire en nous appuyant sur un phénomène social et artistique. |
比較文学比較文化演習V
(野矢茂樹) |
[S1S2ターム]「知覚の哲学」
現代の分析哲学系の知覚の哲学の議論状況を概観し、そこで問われている諸問題について考察し議論する。
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超域文化科学特別講義I
(沼野恭子) |
[A1A2ターム]「翻訳研究——ロシア語圏の場合」
近年活発になってきているトランスレーション・スタディーズを踏まえ、ロシア語圏における翻訳事情、ロシア語作品の日本語翻訳の実情や課題について、理論と実践の両面から考察する。
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超域文化科学特殊研究II
(陳岡めぐみ) |
[S1S2ターム]「絵画と市場」
作品の作り手と受け手のあいだに介在する市場の問題を考えます。作品の価値は誰がどのように決めてきたのか。市場価値と審美的価値、歴史的価値は連動するのか。関連する研究論文の精読を通じて、近代フランスを中心に今日につながる問題を歴史的に考察します。
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超域文化科学特殊研究III
(堀川貴司) |
[S1S2ターム]「日本漢文学資料研究」
古代から近代まで、長い歴史を有する日本漢文学に関する古典籍や筆跡資料等について、江戸時代の漢詩人が残した資料を中心に扱い、その形態や内容について、書誌学・漢文学の両面から理解を深める。具体的には、版本の漢詩集を取り上げ、その書誌事項を記述するための基礎知識を身につけ、実際に書誌を取る作業を行う。また、稿本や断簡、詩箋、短冊、書簡など、作者自筆の作品について、同様に書誌を記述し、またその筆跡を読解する作業を通じて、一次資料を研究に活用する能力を高めていく。
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超域文化科学特殊研究V
(佐藤光) |
[S1S2ターム]「英詩と英文学史研究」
英文学でよく知られた英詩を時系列順に読んでいくことで、英文学史と英国史に関する基礎的な知識を身に付けることを目指します。歴史と文学との関わりを考えながら、様々な領域へ関心を広げてください。
[A1A2ターム]「ラフカディオ・ハーンの講義『英文学史』(A History of English Literature)を読む 」
東京帝国大学でハーンが英語で行った講義『英文学史』(A History of English Literature)の抜粋を読みます。ハーン研究、明治日本における英文学受容研究のための導入授業です。
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